果たして亀にそんなものが通用するのだろうか。
亀のミチェルとの生活を始めて一ヶ月がたった。
水を換えながら、
これってオムツ換えみたいなもんじゃなー。
と独り言。
相変わらずジタバタのミチェルだけど、
顔を指で触っても頭を引っ込める回数は少なくなった。
慣れてきたんだね、と友達が言った。
諦めだよ、きっと。
と私が言った。
諦めも愛になるよ、と友達が言った。
深いな。
と私は笑った。
亀のミチェルとの生活を始めて一ヶ月がたった。
水を換えながら、
これってオムツ換えみたいなもんじゃなー。
と独り言。
相変わらずジタバタのミチェルだけど、
顔を指で触っても頭を引っ込める回数は少なくなった。
慣れてきたんだね、と友達が言った。
諦めだよ、きっと。
と私が言った。
諦めも愛になるよ、と友達が言った。
深いな。
と私は笑った。
ワーイワーイワーイ。
↑
じっと見ていると胴の長い犬に見える。
胴の長い犬がワイワイ言いながらやってくる。
わー。
きた!
やめろー!!
ワイワイ言うな!!!
チマチマしたことで疲れた疲れたと自分をヨシヨシしていたら、
友達の方がかなり大変な状態だったので、
ぐにゃりとしていた体勢を立て直した。
大変な中、連絡ありがとう。
母の日はしっかり覚えていて、アレコレ考えてしまうのに、
なにゆえ父は「これでいっか」のプレゼントになるのか。
しかも、父の日を大分遅刻している。
すまん、父。
しかも、私が欲しいものを買ってしまった。
こんなもん贈って喜ぶんか?
という代物、ルームライト。
でも綺麗なんですよ、父。
父にゆったりしてほしいんですよ。
「なんじゃい、こりゃー」と言っている父が目に浮かぶ。
ちょっとニヤニヤ。
ワビサビと関係ない父の、よくわかんないけど嬉しいの、の顔。
あ。
贈る前からこんなこと書いちゃった。
お父さんのパーティーがあった、と友達が言った。
誕生日?
そもそもよくレストランで食事をしているらしい仲のよい家族だ。
またロシア料理でも食べるのか?ピロシキなのか?
と思ったら、新宿で場所を借りて50人呼んで、スパークリングワインだのシルク入りカステラだのを配って、父母は7年も先の金婚式の予約だという指輪交換をしたのだそうだ。
・・・うすうす気づいてたんだけどさあ。
きみんちってお金持ち?
「別に」
いい話だね、という感想を述べる前に俗な質問をしつこく5回以上してしまった。
失礼な女だ、全く!
そのたび彼は別に、と答えた。
・・・嘘だ。
シルク入りカステラなんて金持ちじゃないと思い付かんわい。
は!
そういやこいつんち、家族で食事した時20万かかったことあるとか言ってたなあ。
別に、なわけがないんじゃー!!!
しかし・・・7年も先の金婚式の予約か。
幸福は皆で作っていくんだね。
まぶしいぜ。
なんだか夢のようによくできている。
空想上の生き物、みたいな種類の幸福じゃ。
その幸福は、想像してもしても、どこか遠いところでの出来事な気がした。
つーか、君のレベルはいくつだね、高見くん。
ん?
それはねー、シルクなんてなんでカステラに入れるの?意味わかんねーな。
とか、
お金持ちになったらスペイン旅行行きたいな。
とか、
結婚?かっこいい苗字の人がいい。
とか、
そういうレベルだよ。
よーし、さくら水産バンザイ!
自分の中のものが濾過されて、いらないものばかりバシャバシャ手のひらに降りてくる。
大事なものは、濾過されず、残っている。
見上げても、上のほうに。
なのでろくなことができない。
余計なことや、ばかばかしいことで持ちきりになる。
酔っ払うとはそういうことだと気づいた先日のゆうべ。
もうすでにロフトは暑くて寝苦しいので、下に移動した。
そうするとヨガスペースにちょっと困る。
ミチェルは雨のにおい。
六月のにおい。
ミチェルの甲羅に。
緑の苔が発生。
歯ブラシでやさしく落としたけど、
激しく抵抗された。
しまいには疲れてうつむき加減になっていた。
少し大きくなった。
早くも。
寂しい思いはしているだろうけど、元気。
きみのその苔すらいとおしいのだよ。
夜の公園ビール。
今年はまだ。
いい季節なんだ。
ひんやりして、しんとしていて実にいい。
子供の頃。
夜中に内緒で蔵の屋根に登って。
恐ろしいほどの星が視界にあって、ただただぼんやりしたときに。
眠れなくて夜中に散歩して、河原の橋の欄干の下に横になって。
落ちるかも。
落ちたらエライ怪我するなぁ。
と思いながら、ザバザバ流れる河の音を聴いたときに。
よく似ている。
あの暗闇ほど、暗くはないけれど。
呼吸しているんだけど、しなくてもいい感じ。
もう溶け込んでしまっているので。
だからいいんです、呼吸なんて。
今年はいけるかしら。
屋根の上でも橋の欄干でも、
公園でも。
どうやらミチェルに怖がられている。
半端ない。
こんなにこんなに愛しているのに、道のりは長い。
おまえのうんこ水だって平気なんだぞ、私は。
でも、うまく伝わらない。
亀には関係ないんじゃそんなこと!
なんだかんだで傷つけたりしてるんだろうな。
ああああ・・・・。
なんだか、堂々巡りなことがあって。
いっそ根底から消してしまおうかと思っていたらほんとに消してしまった。
やるな、私。
また早まったのか。
しかし、そうするともうどうしようもなくなるので、何もできなくて楽になった。
消したあと思い出そうとしたが、なんにも覚えてなかった。
あとはなるようになるわい。
などと。
別件でグズグズもちぇもちぇ考えていたら。
あっという間に30分経過。
ミチェルは私の目を盗んで、浮島の上でごはんを食べていた。
そしていつもどおり外に出たがった。
こんなところに閉じ込められて、悪意に感じないわけはないかー。
あのね。
意地悪して。
ごめんね。
でもそばにいて。